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インタビュー&コラム

■俳優インタビュー

宮沢氷魚

 

朝ドラ『ちむどんどん』でヒロインの友人・青柳和彦を演じることでも話題の俳優・宮沢氷魚さん。今回はロケーションジャパンのバックナンバーより、2018年の宮沢さんの初々しいインタビューを特別にお届け!

 

僕に抱くイメージが皆バラバラなのが理想

今の道を志したのは「中学生の頃に出かけた父の武道館ライブがきっかけだった」と語る宮沢氷魚さん。「たった2時間のライブで何千人もの人に影響を与えられる父の姿を見て、いつか僕も人の心を動かすことがしたいと感じました」と当時を振り返る。ただ、その思いが本気に変わったのは「もう日本に帰らないつもり」で留学した二十歳手前のことだった。

「日本を離れてみて自分のやりたいことがはっきりと見えてきました。僕はクオーターで、アメリカは祖母の暮らす国だけど、やはり僕が自分らしさを表現できるのは日本なんだと」

どこを切ってもハイスペックな面ばかりの宮沢さんだが、本人は至って驕らず、今は誠実に役者の道と向き合っている。

「『コウノドリ』の現場は、当時の僕のすべてを出すのに精一杯。それに比べると初めて主演した『R134/湘南の約束』(NHK・BSプレミアム)では自分の考えを言えるようになってきて、やっと現場の作品作りに参加できたという実感が持てました」

一方、自らの性格を「負けず嫌い」と分析。特に、同じメンズノンノモデルの身近な先輩や仲間を良き“ライバル”にして探求心を燃やしているそう。

「今はまだ、監督にOKをもらえた演技でも自分が想像していたところまで辿り着けないことがあって悔しいです。ただ、きっと芝居の楽しさと難しさは紙一重で、そういう悔しさが無くなるのも怖いことだと思っています」

尊敬する俳優は阿部寛さん。どんな個性的な役柄も自分のモノにしてしまう阿部さんの姿は、自らの理想と重なるようだ。

「役のイメージがちゃんと残っていれば、僕がその役をしっかり演じられたという証拠になるので、僕に抱くイメージが人それぞれでバラバラというのが理想です。例えば、『トドメの接吻』を見た方から感じの悪い奴って思われてもそれはそれでうれしいですね(笑)」

ちなみに、大学時代は環境学を専攻し、「東京の川の環境」を題材に卒論を残すほど河川好きという宮沢さん。ロケしてみたい場所は?

「神田川の源流がある井の頭公園かな。池もかかる橋もロマンチックなので、ああいう素敵な場所で撮影したいです」

 

ロケーションジャパン№87(2018年6月号)より

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【PROFILE】 宮沢氷魚

1994年、カリフォルニア州出身。『MEN’S NON-NO』の専属モデルとして活躍。2017年、ドラマ『コウノドリ Season2』で俳優デビュー。父は元THE BOOMの宮沢和史。

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