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2018.02.23

最もロケ活用で活性化を図った地域・組織はどこ? ロケツーリズムアワード発表!

訪日客4,000万人(インバウンド)を目指す観光庁が推進する「テーマ別観光」のひとつとして採択されている「ロケツーリズム」が話題を呼んでいる。昨年も映画やドラマのロケ地やアニメの舞台に国内外から多くの観光客が殺到した。そのブームを受け、全国各地でロケ誘致による観光促進がますます活発化し、「ロケツーリズム協議会」をはじめ各地の自治体で関連した取り組みが多く見受けられる。それらの取り組みを評価する第一回「ロケツーリズムアワード」が2月22日、都市センターホテルにて発表された。

「ロケツーリズムアワード」は、地域のファンづくりのために、ロケ地に選ばれた後、そのロケ地やそれをきっかけに再発見された地域の魅力を活用し、効果的に活性化につなげている地域・組織を表彰するもの。地域大賞、企業大賞、最優秀賞の3つの賞が発表され、各組織の代表者が登壇した。

 

地域大賞を受賞した神奈川県綾瀬市は、ロケの有効活用で「イケメンが集う街」として認知度がアップ。官民一体の組織で受け入れ体制を整え、イケメン俳優の撮影実績など、権利交渉をしたうえで有効的に情報発信に活用している点が評価された。

 

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登壇者:神奈川県綾瀬市長 古塩政由氏、プレゼンター:米村猛氏

古塩市長コメント

「綾瀬市は観光地としては何もないのですが、ロケにいたるまでのプロセスにおいて、さまざまなおもてなし、そしてそれを魅力にしていこうと、官民一体でやってきました。この力は一致団結力であります。途中で先頭が変わっても、我々はオリンピックのチームと同じように、先頭が後に回ったら後から支えて押す、それを菅と民で一緒にずっとやって、ここまできました。これからも官民協力した体制を作りながら、もっと素晴らしいロケの町として、まだまだスタートしたばかりですが、この受賞を励みにもっと素晴らしいロケツーリズムをつくっていきたいと思います。」

 

 

企業大賞は、年間撮影収益1.9億円、撮影件数1016本と圧倒的な実績を積み、民間施設初のロケ地マップを発行したNTTグループのデイ・ナイト株式会社。自社ビルだけでなくデイ・ナイトロケーションサービスとして昭島市や狛江市のロケ受け入れ代行業も行い積極的に地域活性に貢献している。

 

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登壇者:デイ・ナイト株式会社 大久保和男氏、プレゼンター:米村猛氏

大久保社長コメント

「5年前にこのロケーションサービスを会社の一つ柱として立ち上げました。弊社は親会社がNTT都市開発ということで、たくさんのオフィスビルを所有しております。そこでビルの知名度アップや、入居されているお客様のモチベーションをあげる目的で始めました。特に品川シーズンテラスというビルですが、人気ドラマなどを誘致でき、ロケ地マップをつくりました。その効果として、マップを見たビルのテナントさんたちから「今度はうちの会議室で撮影してくれ」といった声もたくさんいただき、今やこの品川シーズンテラスでは毎週何かの撮影をしております。そういう意味でもこの取り組みは非常に成功したと思っております。また昭島市様と狛江市様、二つの自治体様とロケーションサービスの取り組みをさせていただいています。今後は他の自治体様とも連携を強化しまして、ロケツーリズムの魅力の安定に寄与できればと思います。」

 

 

そして最優秀賞は一昨年『君の名は。』の舞台として話題となり、観光客が前年比28倍にも跳ね上がった岐阜県飛騨市。都竹市長自らおもてなし体制を整えたことで、外国人観光客も増加し瞬く間にインバウンドの成功事例となった。

 

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登壇者:岐阜県飛騨市長 都竹淳也氏、プレゼンター:米村猛氏

都竹市長コメント

「今回の賞は飛騨市の名前でご表彰いただきましたが、飛騨市民が表彰していただいたのだと思っております。それからロケツーリズム協議会の活動にも参加をさせていただいて、この一年間勉強させていただきました。これも今までの蓄積を次の作品の誘致、そしてそれを通じて飛騨市の魅力を知っていただく取り組みに続けたいという思いで取り組んでおります。作品きっかけでお越しになった方のリピーターも増えており、この『君の名は。』という作品、そして今年もいろいろな協議会のノウハウを使って更に更に飛騨市の魅力を発展させていただきたいと思います。」

 

 

プレゼンターを務めた観光庁 観光資源課 観光地域振興部長の米村猛氏は、総評して「このお三方を拝見して、共通するキーワードは「リーダーシップ」だと思います。本当に大変な中、トップの方、しっかりロケツーリズムをやることによってこのような成果が出たということに本当にご同慶の至りです。このお三方に続く形で、ぜひ皆様方、こういった取り組みをご参考にされながら、独自のいろいろな活動を各地でしていただいて、ロケツーリズムが全国いろいろなところで花が開かれることを強く祈念いたします。」と語った。今後も多くの地域がロケを活用したシティプロモーションを活発化させ、「ロケツーリズム」が盛んになることが期待できそうだ。

 

 

【表彰部門】

・地域大賞

地元行政が主導で、数ヵ年計画を設定し、戦略的に、シティープロモーションの一助として、過去の作品のロケ地を残して活用し観光客・集客UPに繋げている地域を表彰。

・企業大賞

組織として、戦略的にロケ地をブランディングに活用し、集客UPにより、交流人口の拡大と新たな雇用の創出に繋げている組織を表彰。

・最優秀賞

地域部門、企業部門を総じて、その中でも、国内、および海外をターゲットに、ロケ地を“新たな観光資源”として、後世に残る取り組みを実施している地域を表彰。

 

【審査ポイント】

・観光客の増加率、経済効果

・取組みを遂行する組織の継続度

・ロケ地ストの回遊度を向上する取組み

・ツアーなどの実施の有無とその内容

・パネル展示などの実施の有無とその内容

※公開・放送終了後の作品を資源として活用している地域が対象

 

【審査員】

松竹株式会社/在京キー局各社/近畿日本ツーリスト株式会社/跡見学園女子大学/観光庁/ロケツーリズム協議会 ほか

 

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