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2022.02.18

今年度一番ロケをきっかけに活性化を図った地域・企業はどこ? 観光庁が表彰! 第5回ロケツーリズムアワード発表!

ウィズコロナ期の「新しい旅のかたち」のひとつとして注目が集まっている「ロケツーリズム」。映画やドラマの中に出てくる風景は、なんでもない風景や街並みでも、多くの人を魅了し旅のきっかけを与えてくれる。ステイホームのため自宅で過ごす時間が増え、エンタメに触れる機会が多くなったことも、「ロケツーリズム」の関心を高める追い風となっている。もともとの観光地ではないロケ地は、一度に多くの人が集まらないため、「三密」を回避しながら楽しむことができる点も注目されている理由の一つだ。

 

そんな「ロケツーリズム」で今年度一番、地域活性化・観光振興を図った地域・企業を表彰する第5回ロケツーリズムアワード(運営:一般社団法人ロケツーリズム協議会)が発表された。

 

地域大賞は、長崎県島原市が受賞。2021年に「ロケツーリズム班」を立ち上げ、組織的な対応でロケ受け入れだけにとどまらず、公開・放送に合わせた積極的な情報発信まで一貫して行っている。さらに、ロケ実績を広く知らしめるために「ロケ地マップ」「ロケ地看板」を作成。企業版ふるさと納税で「ロケツ-リズム推進事業」に1265万円の寄付額を集め、映画『今はちょっと、ついてないだけ』(出演:玉山鉄二、深川麻衣)では積極的に映画作りから携わる。これまでのロケ実績では約18億円の広告換算効果(注1)が見込まれ、同市への移住・定住者数は対前年1.6倍(2021年度)を記録。さらに、個人版ふるさと納税の全国自治体人気返礼品ランキングで最高5位にランクインする(出典:ふるさとプレミアム)など、ロケツーリズムを地域活性に繋げた点が評価された。

 

企業大賞は、株式会社セルリアンタワー東急ホテルが受賞。この1年も新型コロナウイルス感染症対策を徹底し、消毒などの協力も行いながらロケ受け入れを継続。年間216件のロケ対応実績を積み上げ、ロケによる年間収益は約3000万円にも上る。撮影の受け入れだけでなく、公式ポスターを館内に掲示したり、SNSで情報発信したり、作品のPRにも協力している。ロケ実績を発信したSNSは通常の10倍もの反響が見られるという。そして、ロケの実績を活用した「ロケ地ツアー」「ロケ地を活用した宿泊プラン」「近隣のホテルとの連携した周遊プラン」を企画。ロケ地として使用されていることをイメージアップ戦略の一つとして、お客様とのコミュニケーションツールにも活用している点が評価された。

 

ロケツーリズムアワードとは、地域や企業のファンづくりのため、ロケ地として作品の撮影を受け入れ、それをきっかけに再発見された地域や企業の魅力を、効果的に活用・発信した地域・企業に贈られる。2016年度に観光庁の「テーマ別観光による地方誘客事業」に採択されたロケツーリズム協議会が主催。第5回目となる受賞発表と表彰式が今年も2月17日(木)に、リーガロイヤルホテル東京にて開催され、各組織の代表者が登壇した。

 

プレゼンターとして登壇した観光庁観光地域振興部部長の大野達氏(名代:観光庁観光地域振興部加藤麻里子氏)は「地域大賞の島原市はトップダウンでたのもしく。企業大賞を受賞したセルリアンタワー東急ホテルは渋谷の地で新しい魅力づくりに取り組んでいます。地域のファンを作るロケツーリズムの取り組みが全国に広がり、交流が活性化し、日本の観光・経済を引っ張っていくことを期待しております」と「ロケツーリズム」に期待を寄せる。

 

当日は、200名を超える地域・企業が会場およびオンラインでロケツーリズムアワード授賞式に参加し、ロケを活用した情報発信の先進事例に注目が集まった。ウィズコロナ期の厳しい状況の中でも、これから「ロケツーリズム」が盛んになることを期待させる場となった。

 

【表彰部門】

・地域大賞

地元行政が主導で、数ヵ年計画を設定し、戦略的に、シティープロモーションの一助として、過去の作品のロケ地を残して活用し観光客・集客UPに繋げている地域を表彰。

 

・企業大賞

組織として、戦略的にロケ地をブランディングに活用し、集客UPにより、交流人口の拡大と新たな雇用の創出に繋げている企業を表彰。

 

【審査ポイント】

「観光客の増加率、経済効果」「取組みを遂行する組織の継続度」「観光誘客・集客を向上する取り組み」「ツアーやパネル展などの実施の有無とその内容」などのポイントによって協議会参事にあたる有識者・運営事務局により審査し、協議会会員からのエントリーより選出され表彰される。

 

(注1)社団法人日本広告業協会(JAAA)が発行する「放送広告料金表」に基づき試算

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