ドラマ終了後も盛り上がる『まほろ駅前番外地』の舞台、町田市
3月に放送が終了したドラマ『まほろ駅前番外地』。便利屋を営む多田啓介(瑛太)と行天春彦(松田龍平)の2人を主人公に、さまざまな人間模様を描いていくこのドラマ。まほろ市という架空の都市が舞台となっているが、そのロケ地となったのが東京の町田市だ。
JR横浜線、小田急線が通り郊外のベッドタウンという印象が強い町田市だが、このドラマの影響か、現在観光スポットとして訪れる人が増えているのだという。「主役2人のファンの女の子たちだけじゃなく、若い男性や沿線に住むご家族連れなど幅広い層が訪れていますね」と町田市在住の地域プロデューサー・奈良英喜さんは語る。有名な観光スポットが必ずしもあるとはいえないこの街になぜ人々は訪れたのか。そこには地元を中心とした積極的な仕掛けがあったのだ
2年前の2011年に公開された、ドラマの前身となる映画『まほろ駅前多田便利軒』では地元が全面的に撮影に協力。公開時には商店街の店が互いに声を掛け合い、小田急町田駅口エリアを“まほろ横丁”と名づけてクーポン付きマップを作成。飲食店がそれぞれ作品にちなんだ特別メニューを提供したほか、「多田カット」を提供してくれる美容室も登場した。その盛り上がりは、今回の連続ドラマでさらに多岐にわたる。ドラマのホームページでは無料ダウンロード可能なロケ地マップを掲載し、小田急全線の駅では別バージョンのロケ地マップを配布。さらにドラマスタートに合わせて記念乗車券を発売(1000枚がわずか2時間で完売)と、積極的な動きで町田への観光客誘致を展開。その仕掛けが功を奏し、前述のように多くの人々が訪れるようになったのだ。
ドラマの放送は終了したが、4月6日から4月19日に渋谷のユーロスペースにてドラマ全話を公開する、スペシャルイベントが実施され、5月にはDVD&ブルーレイの発売が決定。『まほろ』×町田市の盛り上がりはまだ当分続きそうだ。