木材ストローが世界を変える!? ザ・キャピトルホテル 東急の試み
海洋汚染の原因と考えられるプラスチックゴミ。その問題の中、使い捨てプラスチックストローの利用について各方面が大いに関心を寄せている。
大手コーヒーチェーン・ファーストフード店などではプラスチックストローの利用廃止を検討。その代わりとして紙製ストローの導入を決定している企業もある。しかし紙製のストローはふやけやすい、もろい、などの点も問題視され、更には紙を使うことによる森林伐採や新たな資源ゴミの発生も懸念される。
そこで株式会社アキュラホーム、ザ・キャピトルホテル 東急では環境ジャーナリストの竹田有里氏が発案し間伐材を活用した「木材ストローの導入プロジェクト「Wood Straw Project(ウッドストロープロジェクト)」を発足し同ホテルにて試験導入を始めた。
竹田氏は今年発生した西日本豪雨の土砂災害の一因を、間伐など適切な森林管理が行なわれていなかったことにみている。間伐材は細く未熟なため再利用が難しく、安価な輸入木材の普及により需要が激減しているため積極的に手がける業者が減少していることだ。そこで竹田氏は間伐材を使った新たな製品需要を提案し、間伐材の活用促進=災害防止を考案している。
この普及は森林保全の一助ともなり、紙製ストローの「もろさ」の問題も克服される。気がかりなのは「木材の香り」だが、こちらは加工の際に残すことも無臭にすることも可能。用途に合わせた製造方法も模索されており、新たな商品価値も生まれそうな予感がする。しかし、現時点では制作費等で競合商品に戦いを挑むにはまだまだ問題も多い。
ザ・キャピトルホテル 東急では今、2019年4月までにホテル内全てのレストラン&バーでのプラスチック製ストローの使用を廃止することを目指している。更に2019年1月16日(水)からは3階「ORIGAMI」で木材ストローの試験導入を予定している。気になる方は一早く木材ストローを試せるチャンスだ。