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■エンタメ
2020.05.15

変わるドラマのテーマと視聴スタイル。お家時間に楽しみたいドラマそして注目点。

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が39県で解除されたが、まだまだ油断ができない日々が続いている。そんな中、お家時間の楽しみ方として過去のドラマ視聴も変わらず人気だ。

 

4月クールドラマの放送延期による各局の過去作品の再放送もあり、過去の名作を掘り起こす楽しみに改めて気づいた人も多いはず。
近年のドラマ傾向を見ると、視聴ツールの増加や動画配信サービスの出現による視聴方法の選択肢の増加と同時に、社会の多様化が反映されたドラマがここ近年で多く生まれたことも、ドラマとの付き合い方に変化を及ぼした。

 

せっかくならば、過去に放送されたドラマをただ観返すのではなく、社会の変化やドラマのテーマの幅広さや奥行きを実感しながら視聴すると、一つ楽しみ方が増えるかもしれない。
今回は、ロケーションジャパン編集部おすすめのドラマをいくつか紹介する。

 

 

■現場への理解が深まる医療ドラマ

ドラマの王道でもある医療ドラマ。今年1月のクールでは6本の医療ドラマが放送されたが、主題となるテーマはそれぞれ異なり、話題を呼んだ。

天海祐希主演ドラマ『トップナイフ-天才脳外科医の条件-』(日本テレビ/Huluで配信中)は、高度な技術が必要な脳外科医たちの苦悩や葛藤を、医療シーンにリアリティーを持たせながら描いている。また、ドラマ『病室で念仏を唱えないでください』(TBS/Paraviで配信中)は、僧侶かつ緊急救命医である僧医と少し変わった役柄を伊藤英明が演じた。他にも様々な部分に焦点が当てられ、ひとくくりにはできない面白さで、それぞれがファンを獲得している。

 

この数カ月、新型コロナウイルスの流行により、改めて医療現場で働く人々への注目と感謝の気持ちが高まった。もちろんリアルとフィクションは異なるが、医療現場や医療従事者の思いを改めて理解することに繋がるかもしれない。

 

 

■SNSと連動したドラマの新たな楽しみ方

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『恋はつづくよどこまでも』で度々出てくる今戸神社

 

近年のドラマはSNSを使ったPR活動が必須だ。最近では、今年1月クールで放送した竹内涼真主演のドラマ『テセウスの船』(TBS/Paraviで配信中)では、原作とは異なる犯人捜しがSNSを中心に盛り上がった。SNS上で繰り広げられている考察を参考にしながら、主人公と共に物語を追っていくことで、作品に参加しているような臨場感も味わえる。

また、こちらも1月クールのドラマ『恋は続くよどこまでも』(TBS/ Paraviで配信中)のSNSを活用したプロモーションも秀逸だった。ツンデレイケメン医師・天堂浬を演じた佐藤健は、LINEや配信アプリを活用し、ドラマさながらに世の女性を虜にした。

上記2作品のリアルタイム放送は終了しているが、動画配信サービスで視聴可能。
今後放送を開始する新作ドラマもSNS連動は必須。7月からの新クールでは、続編作品の放送が予定されており、今のうちからSNSでは盛り上がりを見せている。
片手にスマートフォンを持ちながらドラマを観る、現代ならではの楽しみ方をぜひ実践してほしい。

 
■時代をつくった“キムタク”作品

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『グランメゾン東京』で木村拓哉演じる尾花夏樹らが訪れたつば屋包丁店

 

これまで20以上の職業を演じてきた木村拓哉だが、演じた職業へのあこがれやブームを生み出した功績は評価されるべき点だ。

 

“キムタクブーム”の先駆けと言えるのが、1996年のドラマ『ロングバケーション』(フジテレビ/DVD発売中)。
木村拓哉は音楽教室の講師として生計を立てるピアニスト役を演じたが、その影響で、ピアノを習い始める男性が増え、社会現象を巻き起こした。それ以降、美容師、検事、シェフ…彼がこれまで多くの作品を通して世間に影響を与え続けているのは間違いない。

 

最近ではドラマ『グランメゾン東京』(TBS/ Paraviで配信中)でフランス料理のシェフを演じ、様々なブームを生んだ。作中に登場した数々の料理は、徹底的にこだわった食材で調理され、多くの視聴者を魅了した。木村拓哉演じる尾花夏樹が、寛 一 郎(芹田公一)と共に訪れたかっぱ橋の「つば屋包丁店」にも、放送後ファンが訪れている。作品ごとに起こるキムタクブームは今後もまだまだ続きそうだ。

 

 

■日常に焦点を当てるLGBT作品

近年ではLGBTに対する認知が進み、ドラマの多様化が起きている。ドラマ『きのう何食べた?』(テレビ東京/Paravi等で配信中)では男性カップルを特別のこととして深刻に扱うことなく、2人の同棲生活の温かさをメインに描いている。LGBTの理解を喚起する上で、本作が果たす役割は大きい。

 

2016年に放送を開始した田中圭主演の大ヒットドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日/Netflix等で配信中)も、新たな試みのドラマと言える。同性愛が物語の中心にありながら、その点には大きくは触れず、あくまでも登場人物の「純愛」がテーマ。「男同士だから」悩むのではなく、「愛しているから」悩む。昨年放送されたドラマ『おっさんずラブ-in the sky-』(テレビ朝日/ Netflix等で配信中)も含め、純粋な恋で一喜一憂する登場人物の恋愛模様は多くのファンの心を掴んだ。
昨年放送された古田新太主演のドラマ『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ/Huluで配信中)も、「ゲイで女装家」の主人公が、高校教師として多様な生き方を生徒に教え、話題となった。

 

社会の変化に応じてドラマのあり方も大きな変化を遂げている。
新型コロナウイルスの影響で先の見えない日々が続く今だからこそ、お家時間はドラマ鑑賞を通じて新たな気付きを得てはいかがだろうか。

 

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