受賞に沸く!三重県津市 コロナ後に行きたいまちに
(物語上何度も出てきたロケ地:阿漕浦海岸の防波堤灯台(三重県津市))
第11回ロケーションジャパン大賞授賞式が行われ、三重県津市と映画『浅田家!』がグランプリに輝いた。
ロケーションジャパン大賞とは、この一年に放送・公開された映画・ドラマ作品の中から、最も地域を沸かせ、人を動かした「作品×地域」に贈られる賞だ。
三重県津市の前葉泰幸市長は、あらためてこの作品で映画の素晴らしさを感じたと語る。スクリーンを通して地域を映し出したことで、地域にたくさんの活力を与えるエンタメの力を感じたそうだ。受賞を聞き、「コロナが落ち着いたら絶対津市に行きます!」「早くロケ地めぐりをして映画の余韻に浸りたい」「映画のおかげで津市の魅力がいっぱい知れてよかった」と全国から声が集まっている。
そんな三重県津市は、映画『浅田家!』をきっかけに、JR東海と連携したロケ地ツアーや原案者・浅田政志氏によるトークショーや映画のパネル展などのイベントも実施したそうだ。それはファンが訪れ楽しめる仕掛けで、イベント動員数は延べ3万人超を記録。同市への例年の3~4倍に繋がったのだという。また、訪れた制作者には意外な発見も。
【昔から津市に根付いている「うなぎ文化」(写真はイメージ)】
うなぎがおいしく、中野監督も撮影で訪れた際に昼夜続けて食べるほど。2005(平成17)年家計調査結果では、「うなぎのかば焼き」について、津市は、1世帯あたりの年間支出額が5,534円で、全国1位だったこともあり、うなぎは市民にとって身近な食べ物とのこと。今でも津市民は、子供の頃から通っているなじみのうなぎ屋があるとか、うなぎ屋で宴会をする風習があるなど、深く根付いている食文化とも言えるようだ。
こんな時だからこそ、3月17日に発売されるDVDで映画『浅田家!』をもう一度鑑賞してみてはどうか。物語のテーマでもある家族の大切さを改めて感じることだろう。また、作品の奥行や臨場感を高めているのはロケ地の役割が大きいと気づく。ロケ地が演出している物語のリアル感が、観た者をロケ地にいざなうのだろう。コロナが落ち着いたらぜひ三重県津市行って世界観を味わってほしい。
【映画『浅田家!』】
Story:
なかなか日の目を見られない写真家の政志(二宮和也)は、ある日家族全員が“なりたかった職業”“やってみたかったこと”にコスプレした《家族写真》を出版し、写真界の芥川賞とも言われる「木村伊兵衛写真賞」を受賞する。
受賞をきっかけに家族写真の依頼が殺到。やっと写真家として軌道に乗り始めた矢先、東日本大震災が起きる。かつて撮影した家族たちの安否を確かめるため現地に向かった政志は被災地の衝撃的な姿を目の当たりにし、写真家としての苦悩に苛まれる。
しかし、津波で泥だらけになった写真を洗浄し家族の元に返すボランティア活動に励む人々に出会い、彼らと行動をともにすることで改めて「写真のチカラ」を信じられるようになる。
そんな中、政志に一件の家族写真の依頼が舞い込む。それは津波で父親を失った少女の願いだった。
■Blu-ray&DVD 豪華版(特典DVD付き3枚組)
ビジュアルコメンタリーのほか、撮影の舞台裏に密着したメイキング映像やイベント映像集など貴重な映像が収録されたDVDが3月17日に発売される。