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2023.02.06

朝ドラ『あまちゃん』放送10年を迎える岩手県久慈市
これからの地域活性を考えるロケツーリズムセミナーを開催

※会場の様子

 

 

岩手県久慈市がメイン舞台として制作された、連続テレビ小説『あまちゃん』。今年、放送されてから10年の節目を迎える。そこでロケ地になった同市では、“あまちゃん”をきっかけにしたロケツーリズム(※1)の取り組みの強化を目指しセミナーを開催。会場には市民や近隣の地域住民、マスコミなど50名以上が駆け付け、コロナ後を見据え、各地の実績や久慈市のロケツーリズムにおける可能性について耳を傾けた。

 

ゲストスピーカーとして登壇した(一社)ロケツーリズム協議会の会長・藤崎慎一氏は、この10年を振り返り、「朝ドラや大河ドラマのロケ地の盛り上がりは非常に大きいが、一過性で終わることが課題と言われているなか、朝ドラのロケ地の中で、久慈市の継続的な取り組みと成果は全国の見本になっている」と説明。そのポイントは、「『あまちゃん』のファンを久慈市のファンにすべく、“朝ドラの放送中”から“放送後”を見据えた施策を行えていた点にある」と語った。

 

会場では、放送当時経済効果は33億円にも上ると発表され大いに沸いた町が、今も継続的に取り組んでいることについて紹介。放送終了後、473件ものドラマや映画・情報番組等の映像作品が決定していることについて、市民からも「こういった露出をもっと仕掛けていきたい!」と声があがり盛り上がりを見せた。

また久慈市では、ロケを呼び込んだ後に俳優の映ったシーン写真を活用したツール作成に力を入れている点が語られ、参加者からはその手法が学べるロケツーリズム協議会(※2)の存在に関心が寄せられた。遠藤市長は「『あまちゃん』は久慈市にとって財産。この経験を磨いてより積極的にまちをPRしたい」と期待を込めた。

 

セミナーの最後には、今後の予定に参加者が目を輝かせた。最初に2月に予定されている映像制作者を呼んだ「ロケハンツアー」に関する狙いが関係者から説明され、それを受けて来年度からは、近隣4地域とも連携を図りロケツーリズムに取り組みたいという声も上がった。

 

4月には、4市町村が連携して運営する「道の駅」がオープン予定。加えて、あまちゃんファンらがクラウドファンディングで資金を集めて実現させた“あま絵”のラッピング列車「三陸元気!GoGo 号」が運行することもあり、さまざまなおもてなしの施策を練ろうと会場が沸いた。この春は、新しい“あまちゃん”の世界感が楽しめる久慈市で、ワクワクする旅を楽しんでみてはいかが♪

 

(※1、2)ロケツーリズム/ロケツーリズム協議会とは?

映画・ドラマ・情報番組のロケ地を訪ね、風景と食を堪能し、人々のおもてなしに触れ、その地域のファンになってもらうこと。協議会では、その理念をもとに、ロケ支援の為の撮影サポートの体制づくりから行楽度向上の為の権利処理によるロケ地マップの作成などを行っている。

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