味園→みその。そこんとこヨロシク♪ 渋谷すばる主演『味園ユニバース』公開!
2月14日から公開の映画『味園ユニバース』は、関ジャニ∞の渋谷すばるさんが映画の単独初主演を飾った作品で、渋谷さんは劇中では歌うこと以外に記憶を失った男を演じている。そんな男をポチ男と名付け、自分の家に居候させて、バンドのボーカルに迎えようとする女マネージャーに二階堂ふみさん。そしてバンド「赤犬」の面々を演じたのは、大阪を拠点に活動する実在の14人編成バンド、赤犬のメンバーのみなさんだ。
タイトルは大阪・千日前に実在する「味園ビル」にあるイベントホール、「ユニバース」が作品の舞台となってることからきており、実際にここでロケも行われた。この味園ビル、大阪では知る人ぞ知るディープなサブカルスポット。
1956年、きらびやかに開業した巨大総合レジャービルで、大宴会場やホテル、多数の飲食店やキャバレーなどが入居していた。現在ももちろん飲食店街など現役だが、古き良き昭和の濃厚な匂いに魅せられたサブカル/アングラ系の人々が集まることもあって、アートギャラリーやサブカル系なカフェなども入っており、より一層カオスな雰囲気となっている。
ユニバースも、もとは高度成長期に隆盛を極めた老舗の超豪華キャバレーだが、現在は内装をそのままにイベントホールになっており、若い世代にとっては昭和テイストなライブ会場としてのほうが認知度が高いだろう。現実の赤犬も、ここでもライブ活動を行っている。
山下敦弘監督(『苦役列車』『リンダ リンダ リンダ』)も赤犬のみなさんも、実は全員が大阪芸術大学出身で、味園ビルをはじめとするロケ地の大阪は学生時代から慣れ親しんだ街。
「大阪の面白さってごちゃまぜな感じだと思うんです。味園ビルもユニバースも、ごった煮な感じでしょ」(山下監督)という街の魅力がスクリーンの隅々まで行き渡り、生々しくもおとぎ話のような作品のムードに結びついているようだ。映画を見て独特な雰囲気にやられたアナタ、大阪は“裏なんば”を訪れてみてはいかが?
映画は圧倒的な歌声を持つ記憶喪失の男・ポチ男が、自分自身に向き合いながら過去を取り戻していく過程と成長を描く。
▼『味園ユニバース』
監督:山下敦弘
出演:渋谷すばる、二階堂ふみ、鈴木紗理奈、赤犬 ほか
TOHOシネマズ 六本木ヒルズ ほか全国ロードショー 公開中
(C)2015『味園ユニバース』製作委員会