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2021.11.25

湯河原モニターツアーレポート

2021年11月16日(火)~17(水)に、神奈川県湯河原町にて、国指定重要文化財で「泊まる」&「めぐる」!未来の自分へごほうび旅をテーマとした1泊2日のツアーに参加。

 

天気にも恵まれ、過ごしやすい天候の中、JR湯河原駅に集合。今回のテーマは、神奈川県湯河原町の旅・情報番組で紹介されて話題となっているロケ地で体感・体験をすると共に、国指定重要文化財にも指定されている老舗旅館めぐりをする贅沢な内容。このツアーは、観光庁「地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業」におけるモニターツアーということで、観光について研究を行っている跡見学園女子大学生15名が参加。湯河原町役場の観光課長宮下さんからツアー開始のご挨拶の後、バスに乗り込み、まちへ繰り出した。

 

<行程一覧>

1日目

・ランチ「and garden」

・スイーツ工場見学・絵付け体験「ちぼり湯河原スイーツファクトリー」

・自然散策「万葉公園」

・宿泊「おんやど恵」「富士屋旅館」

2日目

・老舗旅館巡り「上野屋」「伊藤屋」「藤田屋」「富士屋旅館」

・ランチ「紅籠坊」

・特産みかん試食「石澤商店」

・座談会「参加者との情報交換」

1日目

 

空腹の一行はJR湯河原町を出発し、ランチをするべく「and garden」へ。

女子には嬉しいヘルシーランチで、時間の経過とともにスープが豆腐のように変化する特製豆乳スープを堪能。食後には秘伝豆の特製ソフトクリームとドリンクで、庭園を眺めながらほっと一息。

and gardenは「地元に住んでいる人たちが暮らしやすく、笑顔で過ごせる町づくり」を目標に掲げ、豆腐造りを通じた地域活性化に取り組む十二庵がプロデュース。十二庵の豆腐は昨年12月にテレビ朝日「食彩の王国」でも紹介された。

 

 

 

 

 

 

 

 

お腹を満たしたあとは、ちぼりスイーツファクトリーへ移動。

クッキーの絵付け体験、お菓子の製造風景を間近で見学。

絵付け体験では、シュガーペンを使って自分でクッキーに絵を描ける。最初は楽しそうだった一行も、次第に真剣な表情で黙々と作業をするように。出来上がったクッキーは、これまた自分でデザインできる可愛らしいボックスに入れて、お土産として持ち帰れる。特別な愛着と思い出に、帰ってからも浸れるのだ。

店頭に並ぶ素敵なお菓子が作られる製造見学は、つい時間を忘れて見入ってしまった。

今年1月には「もやもやさまぁ~ず2」で紹介された「バターどら焼き」や「あん生クリーム」などをお土産にお買い物して、次のスポットへ。

 

 

 

 

 

 

 

 

美味しい夕食前に自然散策のために、万葉公園へ。

万葉集に詠まれた様々な植物や万葉歌碑が楽しめるここは、今年1月にリニューアル。スタイリッシュな惣湯テラスや、自然あふれる渓流など、フォトスポットが盛り沢山。新たな観光名所として生まれ変わった公園はマイナスイオンに溢れており、都会の忙しなさを忘れさせてくれる。

こうした魅力はバラエティ『タイプライターズ~物書きの世界~』でも紹介された。万葉集の世界で歴史を感じ、思い出もたくさん記録した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここからは2手に分かれて、「おんやど恵」「富士屋旅館」へ。

どちらの宿も、古くから高級旅館や別荘が立ち並び、各界の著名人がお忍びで訪れることでも知られる湯河原町に相応しく、歴史と情緒に溢れていた。

静かで安らげる部屋で一休みし、夕食を食べた後には、各旅館の女将さんとの交流会を実施した。「おんやど恵」での交流会では、旅館特製のオレンジジュースやスイーツを口にしながら、和やかな雰囲気で話をした。観光を研究テーマにしている学生からは、多様な質問や反応がうかがえ、非常に有意義な時間で1日目を終えられた。

 

 

2日目

晴天に恵まれた2日目は、湯河原の名旅館巡りから始まった。

上野屋、伊藤屋、藤田屋、富士屋旅館と、4つの旅館の歴史を学んだ。自身が宿泊していない旅館も見学し、湯河原のさまざまな高級旅館を体感。「次はここに泊まりに来よう!」とイメージを膨らませた。それぞれ意匠の異なる旅館の多種多様な歩みを1日で知る、濃密な半日となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして少し疲れた中、ご褒美ともいえる昼食は食事処「紅籠坊」で頂いた。

中国本土から経験豊かな一流厨士を招き、中国の歴史と日本の味覚を融合させた、新しい本格中華料理を提供しているこの店は、実はミステリー作家・西村京太郎御用達。夏目漱石や谷崎潤一郎をはじめとして、多くの文人墨客から愛されている湯河原町を代表する店のひとつなのだ。

こうした背景を知ったうえで点心を食べると、まるで自分が文人の一人になったようで、より味に深みを感じた。このように「なりきり」をしながら観光をするのも、モニターツアーの醍醐味といえる。

 

 

 

 

 

 

昼食でお腹を満たしたあとは、2日目最後の訪問場所・石澤商店へ行った。同店の特徴はなんといっても、湯河原の名産品・みかんがずらりと並ぶ外装。住宅街の中ひときわ目立つ佇まいに、近年様々なメディアから注目されている、新規ロケ地のひとつ。みかんの果肉で天使の羽を描いたフォトスポットもあり、SNS映えも間違いなし。学生たちもしぼりたてみかんジュースやソフトクリームを片手に、生き生きと撮影をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

全てのスポットを周り終わったら、商工会議所で湯河原市役所の方々と座談会を実施した。それまでの調査・研究の成果を踏まえ、実際に湯河原をめぐった感想を話し合い、湯河原の魅力について改めて考える時間となった。

 

こうして2日間のまとめをしたところで、モニターツアーは終了。様々な体験や学習を通してあっという間に時間は過ぎていった。本ツアーは「地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業」として行ったが、参加者が貴重な体験や経験を積むことができる主体的な旅行であった。また、普段の観光では聞くことができない、老舗旅館の歴史や湯河原町の特性について学びを深められる内容であった。たった2日間とは思えない、濃密で充実した経験を経た。その達成感と満足感に浸りながら、帰路の車窓を眺めた。

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