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2023.03.07

何もないまちから「ロケのまち」に 綾瀬市9年間の取り組み

現在放送中のドラマ『罠の戦争』(主演:草彅剛)や、さかなクンの母校で映画『さかなのこ』(主演:のん)など、話題作のロケ地に何度も選ばれている綾瀬市は、撮影受け入れを始めてから今年で9年目になる。ロケをサポートする地域住民団体「ブタロケ隊」と官民一体で実績を積み重ねてきた、市の歩みを振り返っていく。

 

市民と協力して開始したロケーションサービス
綾瀬市がロケーションサービスを設立したのは2014年。地域住民組織「あやせ市ブタッコリ〜ロケ隊【通称ブタロケ隊】」と市が協力し、まちを盛り上げるためにロケ受け入れに着手した。
2015年にはドラマ『コウノドリ』の撮影がされ、劇中で実際に綾野剛さんが座ったベンチが「イケメンベンチ」として話題に!ファンがなりきり写真を撮って聖地巡礼をするなど、ロケツーリズムの効果を実感した時期だった。

 

グルメや看板で楽しくロケ地巡りができる工夫
2016年には、ブタロケ隊が3年かけて開発したご当地グルメ「あやせとんすきメンチ」の販売を開始した。綾瀬市産の豚肉の風味が豊かで、しらたきやゴボウの食感も楽しめる一品は、数々の撮影現場に差し入れされたことも。市内各地で販売されているため、街歩きのお供にもぴったりだ。
順調に増加した撮影実績を、一目でアピールできるロケ地看板の1基目が設置されたのが2017年。今では市内21か所にロケ地看板が設置されているうえに、市役所エントランスにサインやメモリアルノートを展示するなど、ロケ地巡りに訪れた人が楽しめる仕掛けが施されている。

 

【コロナ禍を乗り越え、映画のメインロケ地となり大躍進!】
こうした施策もあり、2018年にはロケ受け入れ作品数が100件を突破。2019年には綾瀬市で撮影された映画『ルーツ』が第11回沖縄国際映画祭で上映されることになり、古塩政由市長がイベントに登壇した。
その後コロナ禍に突入したものの、2020年には大ヒットドラマ『恋はつづくよどこまでも』が「イケメンベンチ」で撮影され、再び話題に。外出制限がかけられる中でも官民一体の連携で乗り切り、2022年には映画『さかなのこ』のロケ地に抜擢された。実際にさかなクンが通学していた母校には、ロケ地看板も設置された。映画の公開を記念して開催されたパネル展には全国各地から多くの人が訪れ、さかなクン本人も訪問した。

9年間に及ぶ官民一体のロケ受け入れ態勢は、話題の映画を誘致し観光客を集めるなど、地域活性に大きく貢献した。今後もさらに積極的にロケを受け入れ、地域活性につなげていく予定だ。

 

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