LJ特派員★伊庭野はるかのバルセロナ日記
【厳かな礼拝堂…中には世界最先端の大きな〇〇が!!
バルセロナの不思議スポット】
今回は、9月17日に放送された「世界まる見え!テレビ特捜部 ミステリー3時間スペシャル」で紹介されたバルセロナの「ミステリーな場所」を紹介します!
ここは、バルセロナの観光の中心部から車で20分ほどのところにあるオフィス街のそば。周辺には大学がいくつかあり、広々としたキャンパスがあって活気のあるエリアです。
涼しい風が吹き抜ける静かな森の中にひっそりとたたずむこの建物が、世界屈指の「不思議なスポット」なんです!
1940年に建てられたというこの礼拝堂。番組では、「この中にある大きなものは何!?」というクイズにスタジオのゲストが答えていましたね!さて、正解は何でしょうか?
早速中に入ってみました。一見、いわゆる礼拝堂の入り口のようです。
分厚い扉を開けると…
天井の高い石造りの空間の中に、大きなガラスケースの中に入ったたくさんのスーパーコンピューターが!すごい迫力です。
中はとても静か。170平方メートルの広々とした空間に、3456個ものプロセッサが置かれているそうです。機材だけで40トンという重さ!年間にかかる電気代はなんと約1億3000万円だそう。
窓には美しいステンドグラス。荘厳な空気に包まれ、穏やかな気持ちになれる空間です。
ここはもともと修道院の礼拝堂として使われていましたが、1970年に教会が手放してしばらくの間一般開放されていました。2005年に「バルセロナスーパーコンピューティングセンター」が買い取り、この建物をそのまま利用してコンピューターを置く場所として使い始めたそうです。
礼拝堂はもともと地盤の固いところに建てられているし、天井も高いので、重くて大きなコンピューター施設を置くにはちょうど良かったそう。
機材の下には、太い管が張り巡らされています。
これは、中の空気を涼しく一定に保つための空調設備。中では冷水が循環していて、常に同じ温度を保てるようになっているシステムとなっています。
「バルセロナスーパーコンピューティングセンター」は、スペイン政府、カタルーニャ州、そしてバルセロナ工科大学が出資し、さらにいくつかの企業の資金提供によって運営されています。
風の動きを予想して町のどこが汚れるかを予測したり、衛星の情報をキャッチして地熱を測り火災を防いだりといった“シミュレーション”を得意とするコンピューターなんだそうです。
こちらは案内してくださったレオナルドさん。このスーパーコンピューティングセンターで働いており、なんと日本に留学していた経験もあるそうです!
レオナルドさんが両手に持っているのは、1991年当時のプロセッサ。このデータ容量は1GB(ギガバイト)。この大きさが、今ではデジカメにも入る指先ほどのサイズにまで小さくなってしまいました。科学の進歩を感じますね…。
レオナルドさんによると、ここは「世界で一番美しいスーパーコンピューター施設」と呼ばれているのだとか。確かに、重厚な柱や美しいステンドグラスがあるコンピューター施設は他にはないですよね。納得です。レオナルドさんも、「ここに来ると第六感が降りてくる気がするよ」とおっしゃっていました。
こんな噴水のある森の中にたたずむ礼拝堂。その中では、最先端のコンピューターが膨大な情報を処理していました。
普段は中に入ることはできませんが、年に数回開催されているバルセロナ市の開放日には誰でも見学することができるそうです!ぜひチェックしてみてくださいね。