LJ特派員★伊庭野はるかのバルセロナ日記
【町から人が消える8月…空き巣対策に民泊を活用!?
海とプールで乗り切るバルセロナの長い夏休み!】
バルセロナは夏真っ盛り。猛暑が連日続いています。パリのように40度を超えるような熱波ではありませんが、日差しがとても強く、少し外を歩いているだけでジリジリと肌が灼けるのがわかるほどです。
スペインでは、6月後半に学年末となり、ほとんどの学校で夏休みが始まります。日本でいう3月の年度末と同じですね。
そして、新学年が始まるのは9月中旬。つまり夏休みは3か月弱もあるんです!
とはいえ、共働き家庭がとても多いスペインでは、ずっと子供をほったらかし…というわけにもいきません。それどころか、子供を一人で過ごさせることには、日本人以上に厳しい意識を持っているようです。
7月いっぱいまでは、多くの学校や習い事の教室などで「カザール」(Casal)と呼ばれるサマースクールが開催され、ほとんどの子供は毎日学校に通います。
そのサマースクールも7月末には多くの学校で終了となり、8月に開校している教室はとても少ないのが現状です。というのも、8月は多くのスペイン人がバカンスをとって仕事を休み、別荘や旅行に出かけるのがお決まりのパターン。
8月に子供を預ける場所が少ないなんて、共働きの人はどうすれば…!?と思っていましたが、そもそも8月に子供を預けるという需要があまりない様子です。
そんなわけで、8月にはバルセロナの住宅エリアは閑散とし、驚くほどわかりやすく街から人がいなくなるんです!
住宅街の個人商店などもバカンスをとることがとても多いです。この写真は、普段よく行く生ハムやチーズのお店。「バカンスで休みます」とあります。
中には、6月下旬から8月いっぱいまで休むという強気な店も!
逆に、バスで10分ほど移動し観光地エリアに行くと、世界中から集まった観光客で街は大賑わい。そのギャップがとても激しく、時々人混みが恋しくなって観光地に足を運ぶこともあります。
8月は、多くの人が休暇をとったり、3週間ほどの休みを交代でとったりして、家族でゆっくり過ごします。
豪華に旅行をするというよりは、田舎に行って実家でゆっくり過ごしたり、郊外にある別荘で過ごす人が多いようで、周囲の人に「何をして過ごすの?」と聞くと、「とりあえず田舎に行って、何もしないよ!」と言われることがほとんどです。バルセロナ近郊の海は大混雑ですが、少し離れるとゆったりしたバカンスが過ごせるそう。
そんな8月のバルセロナで毎年急激に増えるのが、空き巣!
住人がいなくなった家を狙って金品を盗んだり、1か月空き巣に入ったその家で生活してしまうという泥棒もいるんだそうです。
私の周りでも、空き巣に入られた人や、ロープを伝って外壁を登っていく泥棒の姿を見かけて通報したという人が何人かおり、最初は「信じられない!」と驚いていましたが、最近はそんな話が多すぎて、空き巣の事件があったと聞くことにも慣れてしまうほど。
最近は、8月にバカンスで空ける家を民泊サイトに登録して、民泊として賃貸しする人も増えているようです。そういえば私の住んでいるマンションにも、大きなスーツケースを押した人がよく出入りしています。今はそういったネットワークがあってとても便利ですね!
さて、8月にバルセロナに残っている私たちは何をしているかというと…、あまり暑すぎない午前から昼にかけて海やプールに行き、ランチをして、一番暑くなる夕方に帰宅してゆっくり映画でも見て過ごす、というのがお決まりのコースです!
広場のテラスでゆっくりカフェを楽しむのも最高です。日陰の席を選ぶのがポイント。
とにかく暑くて街歩きも長時間は難しい夏。バルセロナでは水浴びをするのが一番だと思います。もちろんビーチもありますが、安くて過ごしやすい市民プールも充実しています。
たとえば、サグラダ・ファミリアなどバルセロナの街を見下ろせるこちらのプール。
ミロ美術館やモンジュイック城などがある「モンジュイックの丘」にある市民プールです。1992年に行われたバルセロナオリンピックで水球やシンクロナイズドスイミングの会場にもなった場所なんです!
ベビーカーを押してプールサイドまで入れますし、食べ物を持ち込んでプールサイドでピクニックしている人も。市民プールなのでとても安く利用できるのも嬉しいですね!
さて、夏休みはまだ始まったばかり。空き巣対策をしっかりしつつ、今年も夏を楽しみたいと思います!