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■クリエイターインタビュー

前田哲監督『そして、バトンは渡された』

本日(4/6)、ブルーレイ&DVDが発売された映画『そして、バトンは渡された』。
そこで今回はロケーションジャパンのバックナンバーより、映画『そして、バトンは渡された』の見どころや監督インタビューを特別にお届け!

 

<本作の観ドコロ>

1.これまでに4回名字が変わる不遇な環境をポジティブに捉えながらも、人知れず不安や葛藤を持つ森宮優子を繊細に演じる永野芽郁。二人暮らし中の田中圭演じる料理上手な義理の父・森宮壮介をはじめ、すべての親から注がれるたっぷりの愛情が画面越しに伝わる。

2.優子が淡い恋心を抱く同級生の天才ピアニスト・早瀬賢人役は岡田健史。前田監督曰く「血のつながらない親子、家族愛とともに優子&早瀬の隠れたラブシーンに胸キュンしてほしい」とのこと。人気ロケ地・隅田川沿いでの撮影のこだわりは“カーブした柵”。

 

<INTERVIEW 前田哲監督>

Q.原作小説から感じた魅力とは?

何よりも、人を信じることで成り立っている物語だと思います。このような厳しい状況だからこそ、そっと背中に手を添えて、「人生は残酷だけど、捨てたもんじゃないよ」と耳元で囁くような優しさです。希望の物語を作るのではなく、この物語自体が希望であると感じていました。

 

Q.母親役に初挑戦 石原さんの印象は?

自由奔放だが、血の繋がらない娘にたっぷりの愛情を注ぐ面も持っているシングルマザー。表現の塩梅は難しかったはずですが、すばらしい母親を演じてくれました。塩梅という意味では、市村さん演じる泉ヶ原も難しい役。市村さんだからこその、心に染みる語りに注目してほしいです。

 

Q.コロナ下のロケ地探しでの苦労は?

10月の撮影に向け、ロケハンのピークは真夏。一度撮影のOKが出ても、学校を始め、コロナ下の状況の変化で急に撮影NGになることもたくさんありました。限られた選択肢の中でも最高のロケ地で撮影ができたのは、状況に応じて柔軟に考えを切り替えた制作陣のアイデアの賜物です。

 

編集部が撮影の裏側に切り込む!
笑顔になる“ポップ”な部屋作り

家族の物語を描くためにこだわった家の描写。優子と森宮さんが住む家には植物をたくさん置き、森宮さんの優しさを表現。料理上手な森宮さんらしく、キッチンにはプロ並みの料理道具をそろえた。梨花は再婚を機にみぃたんの部屋をガラリとイメチェン。かわいいものが大好きな梨花らしさを出すために、小物だけでなく壁紙まで大胆に張り替えた。「映画には程よいファンタジー要素があっていい」という前田監督の考えで思い切りポップに。

 

ロケーションジャパン№107(2021年10月号)より

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『そして、バトンは渡された』

4回苗字が変わった森宮優子(永野芽郁)は現在、わけあって料理上手な義理の父親、森宮さん(田中圭)と2人暮らし。一方、何度も夫を変えながら自由奔放に生きる梨花(石原さとみ)は、泣き虫な娘のみぃたんに目いっぱい愛情を注いで暮らしているようだったが、ある日突然、愛娘を残して姿を消してしまう―。

 

監督:前田哲 脚本:橋本裕志
出演:永野芽郁、田中圭、岡田健史、稲垣来泉、朝比奈彩、安藤裕子、戸田菜穂、木野花、石原さとみ、大森南朋、市村正親ほか

 

【PROFILE】 前田哲監督

主な作品

◇『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』
◇『老後の資金がありません!』
◇『王様とボク』
◇『ブタがいた教室』

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