監督:瀬々敬久さん、プロデューサー:筒井竜平さん映画『護られなかった者たちへ』
震災から10年を迎えた宮城・仙台をテーマとした作品で、意味のある映画にできると直感的に思いました/ 映画『護られなかった者たちへ』の瀬々敬久監督と筒井竜平プロデューサーに『ロケ地の想い』を聞く
――東日本大震災の被災地が舞台の映画「護られなかった者たちへ」。新型コロナウイルスによって撮影スケジュールが延期になりながらも、2021年10月1日に公開を迎える。瀬々敬久監督と筒井竜平プロデューサーに撮影の苦労や思い出、ロケーションへの想いを語ってもらいました。
筒井プロデューサー:中山七里さん原作の小説『護られなかった者たちへ』が2018年1月に発売され、拝見させていただきました。これは生活保護や、震災から10年を迎えた宮城・仙台をテーマとした作品で、意味のある映画にできると直感的に思いました。脚本の林民夫さんとは何回かお仕事する機会があり、たまたま別件で会った時にお話したら、「やるんだったらぜひ書きたいよ」と言っていただけました。松竹の福島プロデューサーに「脚本は林さん、監督は瀬々さんでぜひ一緒に映画を作りませんか?」と持ち込むと、一週間もしないうちにご快諾いただきました。
瀬々監督:2020年4月にクランクインしようとしたら、初めての緊急事態宣言が出ました。撮影が延期になって、コロナがどんな病気がわからない中で、映画どころじゃないという雰囲気もありました。そんな中での地方ロケは初めてだったので、どうやったらいいのかも分からず暗中模索の状態です。特にプロデューサーの方々はものすごく不安だったと思いますね。
筒井プロデューサー:映画・ドラマ業界の団体が出したガイドラインを参考にしながら、瀬々組オリジナルのガイドラインを、スタッフとプロデューサーチームで作っていきました。ガイドラインは日々変わる前提で、撮影するロケーション1か所1か所に共有して、ご理解頂いた上で現場に入っていきました。
映画『護られなかった者たちへ』
映画『護られなかった者たちへ』
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東日本大震災から10年目の仙台で、全身を縛られたまま”餓死”させられるという異様な殺人事件が相次いで発生。被害者はいずれも、誰もが慕う人格者だった。
捜査線上に浮かびあがったのは、別の事件で服役し、刑期を終え出所したばかりの利根(佐藤健)という男。刑事の苫篠(阿部寛)は、殺された2人の被害者から共通項を見つけ出し利根を追い詰めていくが、決定的な証拠がつかめないまま、第3の事件が起きようとしていた‐‐‐‐
なぜ、このような無残な殺し方をしたのか?利根の過去に何があったのか?
やがて事件の裏に隠された、切なくも衝撃的な真実が明らかになっていく‐‐‐
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【作品情報】
2021年10月1日(金)公開
出演者:佐藤健、阿部寛、清原果耶、林遣都、永山瑛太、緒形直人 吉岡秀隆 倍賞美津子
主題歌:桑田佳祐「月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)」(タイシタレーベル/ビクターエンタテインメント)
監督:瀬々敬久
脚本:林民夫・瀬々敬久 音楽:村松崇継
原作:中山七里「護られなかった者たちへ」(NHK出版)
企画:アミューズ 配給:松竹
©2021映画「護られなかった者たちへ」製作委員会
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瀬々敬久さん
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筒井竜平さん