町田啓太ドラマ『連続ドラマW フィクサー Season2』
絶望から希望まで感情のグラデーションを丁寧に
話題作への出演が続く町田啓太さん。
今春、Season1の放送・配信がスタートした『連続ドラマW フィクサー』では、見えざる力に翻弄されなあら真実を追い求める新聞記者を熱く演じています。そんな町田さんが、「行くのが楽しい!」という撮影現場の様を語ってくれました。
前のめりで演じた記者、根底には母との関係性
「新聞記者の政治部は、記者同士の競争が激しいと聞いていたので、前のめりに演じようと思いました」
町田さんは、若手記者・達哉の役作りについてこう振り返る。すでに放送された「Season1」では特に「承認欲求から周りに一泡吹かせたい、自分の能力を周りに認めさせたいという感じを強く出した」
とのこと。新薬の承認を巡る密約疑惑が取り沙汰される中で起きた総理大臣の交通事故から物語が動き出す「Season1」。達哉は未知の人物からのタレコミで得た特ダネで名を上げるが、事故被害者との娘の交流によって、政治の闇に気付き、あらためて自らの正義、そして真実に向き合っていく。見えざる力に翻弄されながらも、実直に真相を追求する達哉を演じる上で、町田さんには大事にしている思いがあった。
「社会的に立場の弱い人たちに寄り添いたい。その人たちを後押ししたいというのが達哉の根底にはある。さらに言えば、その気持ちのもっと奥には、女手一つで育ててくれた母との関係性があり、前のめりの姿勢もそこにつながっていると思うんです。演技をする上でそういう根底の部分は大切にしていました」
唐沢さんに感じた説得力 共演シーンが楽しくて
一方、7月9日に放送・配信が開始された「Season2」で共演シーンが増えたのが唐沢さんだ。「Season1」で自分なりの正義を貫いた達哉だが、「Season2」では東京都知事の汚職事件を追う中、予期せぬ疑いをかけられ、あろうことか被疑者となってしまう。
「正義を貫き通そうと思っても、そんな気持ちに覆いかぶさるかのようにさまざまな権力や見えない力がかかってきて、自分を見失ってしまう。真実とは何なのか、何を信じていいのか分からなくなるんです」
こうして絶望の淵に立った達哉を奮い立たせるのが、
「20代でそんな最悪の経験をするのは幸せだ」
という拳一の言葉。拳一と達哉の関係が近くなっていくにつれ、町田さんが唐沢さんから受ける刺激も大きくなっていった。
「役として唐沢さんと相対するシーンが初めてだったので、すごく楽しかったですね。唐沢さんが、拳一としてこちらの気持ちを動かしてくれるので、僕はそこに素直に反応できればいいと思って演じていました」
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