本日公開!西島秀俊主演映画 “一部だけロケ地”の静岡県伊東市で作品PR!? その意図とは?
映画やドラマの舞台となった地域が作品PRに協力するということはよくある取り組みだが、最近は一部しか撮影をしていない地域でも作品PRに協力するパターンが増えている。ワンシーンだけでも、撮影に協力すればPRまで協力する―。
宣伝費などが潤沢にとれる時代ではない今、そんな姿勢の地域が増えることで映画やドラマの宣伝にもいい循環が生まれそうだ。
さかなクン出身地で作品PRのためのパネル展実施! 映画『さかなのこ』×綾瀬市の例
9月1日に公開した映画『さかなのこ』。同作では、さかなクンの出身地・神奈川県綾瀬市でも一部シーンの撮影が行われた。そこで綾瀬市は市役所で大々的に『さかなのこ』をPR。8月15日からスタートした手づくりのパネル展には約1週間で4000人を超える人が訪れたという。また、30日にはサプライズでさかなクン本人が綾瀬市役所を来訪し、たまたま居合わせた人達を大いに沸かせた。『さかなのこ』の宣伝担当者は「市が協力してくれて、作品に関する話題作りをしてくれるのはとても有難い」とコメントする。
映画やドラマ、旅・情報番組などのロケ地になることで、まちの効果的なPRにつなげるロケツーリズム。綾瀬市はこの取り組みを9年間継続し、“イケメンが集まる街”として数々のメディアに取り上げられたり、総務省の「ふるさとづくり事例集」などで全国の好事例として紹介されるなど、続々と成果が出てきているという。
綾瀬市役所で記念撮影をする綾瀬市のみなさん
ロケ地看板も設置しPR! 9月9日公開、映画『グッバイ・クルエル・ワールド』×伊東市の例
9月9日、静岡県伊東市の伊東中央通り商店街にロケ地看板が設置された。ロケ地になった作品は9月9日公開の映画『グッバイ・クルエル・ワールド』。西島秀俊や斎藤工、宮沢氷魚、玉城ティナ、宮川大輔、大森南朋など豪華俳優陣が繰り広げる、銃撃戦クライム・エンターテインメントだ。伊東市には西島秀俊らが訪れ、一部シーンの撮影を行った。ロケ地となった商店街ではロケ地看板を設置し、ポスターを複数枚展示。“映画のロケ地になった商店街”として商店街を価値づけし、作品にも興味を持ってもらう考えだ。商店街にある伊東の情報発信基地Nukumall(ぬくもーる)の生川さんは「伊東市はここ最近撮影が多く、にぎわいを感じる。せっかく撮影された作品だから、地元の人にはぜひ見てほしいので、出来る限りPRに協力できればと思った」とコメントする。
伊東市も綾瀬市と同じく、3年前からロケツーリズムに取り組んでいる。撮影隊の宿泊費や食事代など直接的な経済効果も見込むことができるが、市内で撮影を行うには住民の理解が必要。今回のように街全体でロケ地になったことを伝え、市民に知ってもらうことで、作品に対する興味関心そのものや伊東市が取り組むロケツーリズムへの理解を深めることにもつなげたい考えだ。
全国で広がる、エンタメと地域のコラボレーションの取り組み。今後もどのような地域ならではの取り組みが出てくるか、注目したい。
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『グッバイ・クルエル・ワールド』
©2022『グッバイ・クルエル・ワールド』製作委員会
配給:ハピネットファントム・スタジオ
公開日:9月9日(金)全国公開
©2022『グッバイ・クルエル・ワールド』製作委員会