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2020.10.15

撮れたて!おいシネマWEB  ―映画『スパイの妻<劇場版>』― 

映画『スパイの妻<劇場版>』

2020年10月16日公開

 

STORY

物語の舞台は1940年、太平洋戦争前夜の神戸。貿易会社を営む優作(⾼橋⼀⽣)が仕事のために赴いた満州から連れ帰った女が変死を遂げた。優作の妻・聡子(蒼井優)はそのことを幼なじみで憲兵隊長である泰治(東出昌大)から聞き、夫への不信を募らせる。しかし、実は優作は満州で恐ろしい国家機密を知り、正義のために世に知らしめようと人知れず準備をしていたのだった。聡⼦は、見ず知らずの女性に対する嫉妬・愛する夫への不安を胸にある決意をする……。

 

すべての国⺠が同じ⽅向を向くことを強いられていた⽇本で、正義を貫くためには、だれかを陥れなければならない。愛を貫くためには、だれかを裏切らなければならない。正義、欺瞞、裏切り、信頼、嫉妬、幸福。様々なものに揺られ夫婦の運命は変わっていく。愛と正義を賭けた、ミステリーエンターテイメント。

 

 

 

CHECK

・黒沢清監督初の時代劇でヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞

・ロケ地は監督の出身地・神戸

・蒼井優さん高橋一生さんが夫婦役で共演

 

 

新作の観ドコロ❶ 

sub1_s昭和初期の歴史情緒を感じさせる、この作品の舞台は神戸。神戸は黒沢清監督の出身地であるとともに、脚本を務めた濱口さんと野原さんが携わった『ハッピーアワー』の舞台の地でもある。今作は「神戸を舞台にしたドラマを作る」ということにはじまり、そこから時代設定やキャスティングが決まっていった。風趣に富んだ神戸の地で、安宅紀史さんが美術、纐纈春樹さんが衣裳を担い、昭和初期の世界観と美しさをリアルに再現している。

 

 

 

新作の観ドコロ➋

191030_0050_retouch2今作に登場する蒼井さんと⾼橋さん演じる夫婦の家は神⼾市にある旧グッゲンハイム邸で撮影された。旧グッゲンハイム邸はコロニアル・スタイルの洋館で、1912年にイギリス⼈建築家アレクサンダー・ネルソン・ハンセルの設計と考えられている。松の⽊や灯篭が並ぶ広い庭を持ち、2階の窓からは海を眺められるという贅を尽くした建造物。撮影では世界観を作り上げるために、ステンドガラスを当てこむなどの細部へのこだわりが⾒られる。

 

 

 

映画『スパイの妻<劇場版>』は、昭和初期の日本を舞台に、抗うことのできない時代の波に翻弄される夫婦を描いた作品。

時代背景に納得感を持たせるロケ地へのこだわりも必⾒だ。この秋、超⼀級のミステリーを⾒に映画館へ⾜を運んでみてはいかがだろうか。

 

 

映画『スパイの妻<劇場版>』

蒼井優 高橋一生 坂東龍汰 恒松祐里 みのすけ 玄理 東出昌大 笹野高史
監督:黒沢清

脚本:濱口竜介 野原位 黒沢清 音楽:長岡亮介

配給:ビターズ・エンド
配給協力:『スパイの妻』プロモーションパートナーズ

10月16日(金)より全国ロードショー!
©2020 NHK, NEP, Incline, C&I

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