2月4日から神奈川県湯河原梅林で絶賛開催中の“梅の宴”。約400本の紅梅・白梅が淡いピンクの絨毯のように広がった景色は見物だ。梅の花見を堪能した後にぜひ食べてほしいのが、地元ならではの「ロケ弁」である。

「ロケ弁」とは、ドラマや映画の撮影現場で俳優陣や制作者などのスタッフに提供されるお弁当のこと。約3年前からロケ誘致に注力している湯河原町。今まで映像制作者を呼び込むために様々な施策を打ってきたが、今回新たな布石として実施されたのが「ロケ弁開発」だ。昨年、地元飲食店8店舗が湯河原の食材を用いた各々のロケ弁を製作した。完成した弁当は、映像制作者はもちろん一般の方も購入できる。ロケ弁の誕生を記念し、現在湯河原町役場や観光協会、ロケ弁を作った各店舗では、弁当の情報を掲載した「ロケ弁BOOK」が配布中。誌面には各弁当のこだわりポイントのほか、バラエティーや情報番組で取り上げられた湯河原グルメも紹介している。

ロケ弁開発に先立って、湯河原町役場は事業者へ向けたセミナーを実施。映像業界最大級のポータルサイト『ロケなび！』のマネージャーで自らも数千を超えるロケ弁を食べてきた“ロケ弁王子”こと田島潤氏が講師となり、ロケ弁の基礎をレクチャー。味も数回に渡って改良し、クオリティの高いロケ弁が完成した。

完成したロケ弁は、昨年11月4日の「ロケ弁プロジェクト試食会」にて初お披露目。試食会には映画 『パーフェクトワールド 君といる奇跡』の柴山健次監督や女優・辻凪子氏を含む映像制作者6名、メディア11社など計70名が参加。普段から多くのロケ弁を食べている映像制作者たちも、今回完成したロケ弁を大絶賛した。その後、各事業者が弁当を販売開始。今年1月には地元住民にロケ弁が当たる「ロケ弁抽選会」も行われ、大盛況だった。

ロケ誘致のみならず、ロケ弁でもまちの魅力を発信しようと様々な取り組みを行う湯河原町。各店舗のこだわりがつまった弁当をぜひ一度現地でご賞味あれ。その際はロケ弁BOOKもお忘れなく。