LJ特派員★伊庭野はるかのバルセロナ日記
【賑やかなクリスマス・マーケット!ユニークな風習に驚き!】
バルセロナもすっかり寒くなってきました。野菜売り場には冬の名物・ネギやアーティチョークが並び始めました。
バルセロナの観光スポット、カテドラル(大聖堂)の前にはクリスマス・マーケットが出ました!
バルセロナの街には派手なイルミネーションなどはあまりありませんが、クリスマス・マーケットの賑わいは格別です。
様々な大きさのもみの木にオーナメント、キリスト教の重要なシーンを再現するミニチュアのパーツなど、様々な物が小さな屋台に所狭しと並んでいます。
こちらのクリスマスでとても特徴的なのは、「カガティオ」という丸太の形をした人形。
丸太の端に大きな目をした顔がついており、頭には伝統的な赤い帽子。赤いブランケットをかけ、棒でできた手足がついています。
マーケットにはたくさんのカガティオ屋さんがあり、店によってちょっとずつ違う様々な顔が並び、皆どのサイズのものを買うか物色しています。大きいものだと、子どもがまたがって乗れるほどの大きさ。
そして大聖堂の前には、巨大なカガティオが鎮座しています。
この「カガティオ」、カタルーニャ語で「うんちする丸太」という意味だそうです。
子どもがクリスマスの日にこれを木の棒で叩きながら「カガティオ、うんちを出せ!」という歌を歌うと、丸太のおしりの方からお菓子が出てくるという仕組み。棒を叩く前に、親がブランケットの下に小さなお菓子を仕込んでおくのです。
大地に恵みをもたらす排泄物はとても重要なものだと認識されているゆえの風習だそうですが、とてもおもしろいですね。
もともとスペインでは12月25日に豪華なプレゼントをもらえるという習慣はなく、もらえるのは小さなお菓子。でも、プレゼントをもらう日はちゃんとあります。それは1月6日の「東方の三賢人の日」。この日はキリストが生まれたことを祝って東方から三人の賢人が聖母マリアのもとにやってくるという特別な日だそうで、この日の朝、良い子には望み通りのプレゼントが、悪い子には炭が届けられるそうです…。
街では、その前日にあたる1月5日に大きなパレードが催されるそうで、日本のクリスマスイブのイメージはこちらの日の方が合っているかもしれませんね。
今はいろいろな考え方があり、12月25日と1月6日の両方の日にプレゼントをもらう贅沢な子どももいるとか。
ユニークなクリスマス、今からとても楽しみです!