LJ特派員★伊庭野はるかのバルセロナ日記
【仮装に翻弄される一週間&巨大人形のお祭り!】
時の流れは速いもので、このバルセロナ日記が始まって1年が経ちました。
バルセロナでは、2月の大きなお祭り「サンタ・エウラリア祭り」が行われました。
このお祭りは、昨年私がバルセロナに到着した最初の週末にたまたまパレードに遭遇したのと同じお祭りです。あれからもう1年なんですね!
これはバルセロナの守護聖人であるサンタ・エウラリアを称えるお祭りで、サンタ・エウラリアは13歳で殉教したと言われていることにちなんで子どものための催しも多く行われているんです。
この時期、南半球ではリオのカーニバルが有名ですが、バルセロナでもこのお祭りがある週は特別。
なんと、幼稚園や学校にもテーマに沿った仮装をして通学することのが習わしなんです。
2歳の娘は地元の幼稚園に通っているので、例に漏れず毎日仮装をして通園したのですが…、なんと、その「仮装のテーマ」が前日にメールで発表されるんです。
「明日は動物の仮装で!」「明日は有名人の仮装で!」「明日はかぶりもの!」など、毎日幼稚園から届くメール。それを読んでから、慌てて準備をします。
「動物の仮装」の指示が出た日には、慌ててグレーのパジャマにしっぽを縫い付けてネズミ風にしてみたり、「有名人」の日には、昨年買ったFCバルセロナのユニフォームを着せたり…、毎日ドキドキです。
幼稚園も、この週は楽しげな飾りつけがされています。街もいろいろな仮装をした子供たちがちらほらいて、すっかりお祭りの雰囲気。
クラスの子どもたちがどんな仮装をして来るのかを偵察してみると、クオリティは家庭によって様々で、気合いの入った仮装をしている子もいれば、市販のドレスを着せている子、普段着に近い子もいて、そのあたりは各々が楽しんでいればオッケーという感じのよう。さすが、おおらかな国です。
そして、金曜には学校ごとに大がかりなパレードやイベントが開催されます。
音楽に力を入れている学校では打楽器の演奏付きのパレードをしたり、手作りの仮装を披露したり、ヒガンテと呼ばれる大きな人形で練り歩いたり、学校ごとに特色のあるイベントが行われていました。
平日の昼間なのに、我が子や孫の写真を撮りにやってくる家族で道は大混雑。この日のために休みをとる人もたくさんいるそうです。
そして、週末は街を挙げてのヒガンテのパレードが行われました。
こちらが、これからパレードに出かけるヒガンテ人形。「ヒガンテ」というのは、巨大という意味。まさに、とても大きい人形です。この人形を地域や学校などの団体が所有していて、お祭りの日に街を闊歩するんです。
そして、市内の地域ごとのコミュニティもそれぞれ仮装パレードを行います。
サークルや学校など、様々な団体がそれぞれ工夫をこらした仮装をして地元を練り歩きます。こちらのパレードは、グラシア地区のパレード。
家族で参加する人が多く、手作り感も満載。
こちらは宮崎駿監督のアニメ映画とゾンビのコラボの仮装をしています。奥にいるのは「ハウルの動く城」なのだそうですが、わかりますか?
こちらはアニー。年配の方々もお揃いの仮装をして、楽しそうです。
地域のパレードのために広い道を封鎖することもしばしば。そういった柔軟なところはすごいと思います。
毎日仮装をしてくる宿題には驚きましたが、子どもも大人も楽しめる楽しい一週間でした。