LJ特派員★伊庭野はるかのバルセロナ日記
【マドリード・豪華絢爛!スペインの歴史ドラマのロケ地&ゆかりの地をめぐる!】
週末を利用して、マドリードへの1泊旅行へ行ってきました。
バルセロナからマドリードまで、高速鉄道で2時間30分。こちらの高速鉄道は時速300キロで走る区間もあるそうで、日本の新幹線のように都市と都市をつなぐ重要な電車です。
スペインの首都であるマドリードは、とても歴史の深い街。
訪れた日には、毎週日曜に行われているという蚤の市を開催していました。この蚤の市はなんと15世紀から続いているそうで、活気のあるテントの数々が地域全体に広がっています。売っているのは、衣服や生活用品から骨董品まで色々。眺めているだけで時間があっという間に過ぎてしまいます。
革のジャケットが25ユーロ均一(およそ3,300円)で無造作に積まれていたり…
スケート靴に花瓶、いろいろな物が並んでいます。
さて、マドリードで最も有名なのは、なんといっても世界三大美術館と言われているプラド美術館です。(他の2つは、フランスのルーブル美術館、ロシアのエルミタージュ美術館と言われています)
また、ピカソの大作「ゲルニカ」を所蔵するソフィア王妃芸術センターなど、王室が所有していた膨大な美術コレクションが有名。
また、街には大きな公園や美しい庭園が点在しており、小高い丘の上にあるので眺めも抜群。古い建物もたくさんあります。
そんな街のロケーションの良さもあり、スペインのテレビドラマや映画のロケ地としても人気なんです。
スペインのテレビドラマはスペイン語ですし、日本ではその放送を見ることができませんが、日本語吹き替え版がテレビ放送されたドラマもあります。
近年だと、『情熱のシーラ』(原題「El tiempo entre costuras」)は2013年にスペインで放送され、平均視聴率25%越えの大ヒットを記録した作品。
2015年には、NHKで日本語吹き替え版が放送され、DVDも発売されました。
このドラマは、スペイン内戦、第二次世界大戦という激動の時代の中、シーラという女性が洋裁の技術を支えにしながら懸命に生き抜く姿を描いた物語。たくましいシーラの姿や美しい街の描写だけでなく、スペインのドラマらしい情熱的な恋愛シーンも人気だそうです。
このドラマのロケ地となった場所の中で有名なのが、プラド美術館のすぐ東側にある「レティーロ公園」です。
もともと公爵が所有する庭園だったこの公園は、125ヘクタールもの敷地があり、美しい木々が広がる憩いの場となっています。
雨模様のマドリードでしたが、せっかくなので散策してみました。
きれいに手入れされた木々が並びます。
こんな不思議な形に刈り込まれた木も。とても手の込んだ手入れがなされています。
そしてマドリードの美しい場所として外せないのが、スペイン王宮。
18世紀の初めに起こったスペイン王位継承戦争の末、スペインに興ったフランスのブルボン王朝の国王フェリペ5世が命じて建設された、白い石造りの王宮です。
そのフェリペ5世はパリのヴェルサイユ宮殿で生まれ育った国王。その影響なのか、内部は豪華絢爛。天井に陶器でできた細かい装飾が施されていたり、いたるところに金が使われていたり、壁紙にすべて刺繍の模様が縫われていたりと、その美しさと煌びやかさは凄まじいものでした。
こちらは宮殿に入ってすぐの大階段を上ったところです。すでに、美しい天井画がお目見えです。
こんなに大きな1枚の絨毯、どうやって作るのでしょう。
他にも豪華な広間がいくつもあり、酔ってしまいそうなほどの輝きでした。撮影禁止だったのが残念です!
スペインでは王家を描いたドラマや、『情熱のシーラ』のように史実を題材にしたドラマが人気だそうです。
ヨーロッパの歴史を学ぶ上でも重要なマドリード。ドラマで描かれた実際の場所を訪れることで、ドラマの世界は昔そこにあった現実でもあったのだ…と改めて実感。感慨にふけりながらマドリードを後にしたのでした。