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バルセロナ日記

LJ特派員★伊庭野はるかのバルセロナ日記 Vol.59

【外出禁止開始から3か月、ついにショッピングと外食が可能に!スペイン・バルセロナの今をお伝えします】

 

バルセロナにいよいよ夏がやってきました。眩しい日差しがジリジリと肌を焼く、地中海沿岸ならではの爽やかな夏です。いつもならたくさんの観光客が世界中から集まっているはずですが、今は観光客のいないバルセロナ。

 

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前回までの記事はこちら!

 

~スペイン・バルセロナでのコロナウイルス問題のこれまで~

 

【スペイン・バルセロナでの新型コロナウイルスをめぐる状況…
住民の意識の変化は?アジア人差別は?今何が起きているのかレポートします】

LJ特派員★伊庭野はるかのバルセロナ日記

 

【外出禁止から1か月が経過したスペイン・バルセロナ街の様子、自宅での過ごし方は?】

LJ特派員★伊庭野はるかのバルセロナ日記

 

 

 

コロナウイルスによる外出規制や渡航規制は段階的に緩和され、7月からはサグラダ・ファミリアなどの観光地の営業も再開する予定。観光客も徐々に戻ってきそうです。

 

スペインをはじめヨーロッパではマスクをする習慣はまったくありませんでしたが、今では衛生管理の浸透とともに意識が変わってきたようです。
まさにスペイン中が、夏の旅行シーズンを目指して社会全体を変えようとしている最中なんです。

 

外出禁止から1か月半、ついに大人の散歩が可能に!しかしここからも長かった…

 

外出禁止が始まったのが3月の中旬。買い物や病院以外は外出をしてはいけない、不要な外出をしているとされた場合は罰金が科せられるという、厳しいものでした。

 

それからおよそ1か月半経った5月2日から、大人は一日に1時間以内に限り、散歩することが可能になりました。その頃、レストランやカフェのテイクアウトもスタート。

 

この時、スペイン政府は「新たな日常のための段階的な緩和」を発表しました。
緩和の段階を「フェーズ0、1、2」に分け、スペイン国内の地域ごとに、2週間おきに感染者の数を見ながら緩和を進めていくというものです。

 

スペインではマドリード、バルセロナなど都市圏の感染者が群を抜いて多いということで、私が住んでいるバルセロナは一番厳しい段階「フェーズ0」からスタート。この段階で主にできることはこのようなものでした。

 

・1日1時間以内、自宅から1キロ圏内での散歩

・12時~19時の間は子供も外出可能

・子供の外出には大人1人のみ付き添い可能(大人2人以上は認められない)

・レストランはテイクアウト営業が可能

 

時間制限付きとはいえ、子供も出られるようになったことで、広場に多くの子ども達がやってくるようになりました。

 

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でも、買い物ができるようになるのはまだ次の段階。ショッピングへの夢は募るばかり…。
ネットショッピングはずっと稼働していたので物がなくて困ることはありませんでしたが、ゆっくり店内を眺めたり、店員さんと話しながら買い物をする楽しみは貴重なものなのだと感じました。

 

そして5月18日に、マドリードとバルセロナに限り「規制緩和をしたフェーズ0」という新しい措置がとられました。それによって、「400㎡以下の規模の店を、30%程度の客数のみ入れることができる」ことになり、ついに買い物も可能になったのです。

 

バルセロナの雑貨屋さんが大好きな私にはとても嬉しいニュース。
実際にお店に入った時は、涙がでるほど幸せな気持ちになりました!このようなことがなければ味わえなかった有難さです。

 

開けられる面積が限られているので、店によってはこのようにテープを張って規模を縮小して営業。

 

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スペインの洋服ブランドZARA。

 

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入場制限をかけ、列に並んで入店することができました。すべての店にはアルコールジェルが置かれ、周囲と2メートルの間隔をあけるよう促されます。

 

5月末、移動が自由に!スペインの魂・バルのテラス席が開放!

 

そんな日々が続き、次の段階「フェーズ1」になったのは5月25日。
それまでは、毎週のように「来週はフェーズ1に上がれるか?」「いや、まだか…」といった会話がチャットで繰り返され、多くの人々が感染者数の推移に気を揉んでいました。

 

そして満を持してランクアップした「フェーズ1」で認められたことはこちら。

 

・移動の自由

・10人以下の集会が可能

・テラス席の営業が可能

 

ここで街の景色が劇的に変わったのが、バルやカフェのテラス席が解禁されたこと。そして、子供たちが友達に会えるようになったことです。

 

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その日から、外でお酒やおつまみを楽しむ人々がたくさん見られるようになり、バルセロナらしさが戻ってきました。

 

このように、「今何ができるか」「何をしてはいけないか」、そしてそれが今後どのように変わっていくかが具体的に示されることは、とても重要なことだと感じます。
個人の判断は人によって分かれますし、何より明るくて暖かい外に出たくなってしまうのがスペイン。「みんなで力を合わせれば次の段階にいける!頑張ろう」という連帯感が生まれたようです。

 

6月よりレストランの店内営業も!でも学校は再開ならず。そして今の課題は…

 

そして6月8日から、バルセロナはフェーズ2に昇格。
制限はありますが、レストランの店内の営業もスタートしました。

 

移動のバスはメトロも通常通り運行し、便利な生活が戻ってきました。
バスの中は、このように運転席に仕切り板がつけられています。

 

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今では、道には散歩を楽しむ人々がたくさん。人がまったくいなかった3か月前とはまったく違った風景です。

 

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このように、徐々に「新しい日常」を目指して皆が努力している中、6月21日には非常警戒態勢が解除されました。

 

しかし、まだまだ問題はたくさんあります。
目下の課題は学校の再会や学校生活について。

 

先日、娘は近所の広場で学校の友達と遊び、およそ3か月ぶりの再会を抱き合って喜んでいました。マスクをしてはいますが、子供同士の遊びでソーシャルディスタンスを守るのはとても難しく、制止するのは不可能に近いです。

 

ほとんどの学校では本格的な再開はないまま、6月の年度末が終わってしまいました。
9月から新年度になりますが、その時にどのような状態で学校生活をスタートできるのか、誰にもわからない状況です。

 

現在サマースクールを実施している学校もありますが、衛生の徹底や先生に触れてはいけないなどの厳しい条件が課せられています。それらをクリアした少人数制での授業をすすめるため、学校のマンパワーやシステム構築の課題が山積みになっているようで、各学校が工夫しながら9月からの学校再開を目指しています。

 

多くの人々の努力のお陰で、今年の夏も多くの人々がバルセロナに集い、賑やかな夏になりそうです。
まだまだ収束までは時間がかかりそうですが、世界中の人々が少しずつ穏やかな日常を取り戻していくことを願ってやみません。

 

※前回までの記事はこちら!

 


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