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2023.07.08

『週末旅の極意』なぜホテルステイ? テレ東ヒットメーカー・松本プロデューサーに聞いた

(C)「週末旅の極意」製作委員会

仕事一筋で生きてきた夫婦が、週末の息抜きに「旅」に出る――

観月ありささん、吉沢悠さん主演のドラマ『週末旅の極意~夫婦ってそんな簡単じゃないもの~』(テレビ東京系)が7月5日(水)から放送スタートしている。

 

本作はORIX HOTELS & RESORTS(運営:オリックス・ホテルマネジメント)が全面協力し、箱根、別府、富山など計8つの宿泊施設で撮影。施設の雰囲気もさることながら、おいしそうな料理に舌鼓を打つ主演二人の姿に行ってみたくなる人も少なくないはず。

 

ロケーションジャパンでは、本作のほか、『きのう何食べた?』『晩酌の流儀』など数々のヒット作を生み出してきた松本拓プロデューサーにインタビュー。制作背景や見どころを聞いた。

 

 

松本拓プロデューサー

 

――このドラマには旅の楽しみ方だけでなく、女性としての悩みや夫婦間の問題など様々なテーマが織り込まれていますね。どのような経緯でそうなったのでしょうか。

 

松本:オリックスさんとは昨年放送したドラマ『雪女と蟹を食う』でもタイアップしていて、その時に「こういうロードムービーって全国でできますよね」という話をしていました。本当に全国に素晴らしいホテルをお持ちで、場所も素敵じゃないですか。そこで、「旅」というテーマで何かドラマを作れないかと考えました。

 

その時に、テレ東は1人で何かするみたいなドラマは結構ありますが、2人で何かするというのはあまりないなと。テーマは「明るい旅」で、そこに何かひとつスパイスを利かせたかった。それが結婚10年目ぐらいで、子供のいない夫婦。子供のいる家族ではなくて、「夫婦」を旅させたらどうなのか。そのときに話すことってなんだということを考えて、行き着きました。だから旅っていうのはテーマの一つであって。もう一つは、この人たちにとっての夫婦とはなにか「夫婦の形」みたいなことを突き詰めていきました。

 

 

ストーリーに共感者続出!

 

――観月ありささん演じる主人公の矢吹真澄に共感される方も多いのではないでしょうか。

 

松本:そうですね。真澄や仁(吉沢悠)ってたぶん幸せなんです。お互い仕事をしてて、経済的にも満たされている。だけど、満たされてるが故の悩みとか、幸福であるから故の不幸さとかもあると思っています。

 

今まで挫折があっても最終的に順当に進んできた夫婦が、ふと振り返ったときに、そこにある夫婦はどんなものか。いわゆるリアルなところがこの旅によって見えてきます。

 

――旅先では観光などはせず、ホテルで過ごすことがメインになっていますね。それは。
なにか理由があるのでしょうか。

 

松本:僕が個人的に、旅先では外に出ない人なので。ヒアリングするとそういう人って意外と多いみたいです。

 

このドラマを作る当初は、別府だったら温泉に行くみたいな案もありましたが、ちょっと中途半端かなと。だったらホテルだけで完結する方が見やすいと思って、今回そうしました。

 

ホテルでのんびり過ごす「旅」も良い

 

――松本さん、ホテルステイ派なのですね! 今回のロケ地はホテルでしたが、作品に与える影響はどうでしたか。

 

松本:ロケ場所が良くないと役者の芝居が生きないので、影響はとても大きいです。美術の飾りとかも含めて、視聴率の半分ぐらい担っていると思うぐらい大事だと思っています。今回はオリックスさんからホテルを貸りましたが、やっぱり全然画力が違います。あのグレードのホテルは貸してもらえないこともあるので、ありがたいですね。

 

――最後に、作品を通じて一番伝えたいことをお伺いしたいです。

 

松本:人って100%満足しようとする部分があると思います。だけどそれは、人生や夫婦においてはそうもいかず、2人で生きている以上は絶対にずれが生じます。ドラマでは全8話でこの夫婦がまとまる視点に行き着きますが、それでも100%同じ方向を向いて歩いていくわけではありません。70%、80%ぐらいの満足で、結構幸せなんだよっていうのを伝えたいですかね。

 

『週末旅の極意』はドラマとして楽しめるだけでなく、出てくる宿泊施設を見ながら「いつか行ってみたいな~」と思いを膨らませるのも楽しい。普段は観光を楽しむ派の人も、1日ホテルで過ごしてみるのもいいかもしれない。

 

 

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