ホーム > インタビュー&コラム

インタビュー&コラム

SPECIALインタビュー

福田雄一監督映画『明烏 あけがらす』
ホストが主役!斬新な笑いのセンスで世の中を魅了!

福田雄一監督最新作・菅田将暉主演で東京都品川の架空のホストクラブを舞台にした映画『明烏 あけがらす』。ドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズ(11~12)や映画『HK/変態仮面』(13)など、その斬新な笑いのセンスで世の中を魅了してきた福田監督に編集部がインタビュー!最新作への意気込みや撮影においてのこだわりを取材しました。

★DSC_0049

 

 

編集:今回、品川を舞台にした作品ということで、念願の品川でのロケが叶ったということですが、撮りたいと思い続けた理由は何かあるのでしょうか。

 

福田雄一監督(以下福田):僕は元々、川島雄三監督に憧れてこの仕事を始めました。川島監督がすべての憧れだったんです。映画『明烏 あけがらす』は、川島監督の『幕末太陽傳』(1957年公開作品)の僕版。『幕末太陽傳』は品川の遊郭を舞台にして、いくつもの落語を題材にしている作品ですが、本作は川島監督のこの作品に影響を受けて作りました。

 

編集:そうだったんですね!

 

福田:きっかけは、東日本大震災の年のことでした。あの年はドラマ『勇者ヨシヒコと魔王の城』を手掛けている中で、「何か底抜けに笑えることで少しだけでもお役に立てればいいな」とちょっと生意気なことを思いながら、ずっと憧れていた川島監督の『幕末太陽傳』を自分なりにアレンジして、舞台『明烏』を上演したんです。遊郭の女所帯の中に男が突っ込んでいく『幕末太陽傳』とまったく内容を逆にしたっていう。

 

編集:その舞台を映画にした本作でも、ホストの皆さんの中に女の子が一人入っていくという設定でしたよね。本作の冒頭では、主人公のナオキが品川の街を走り抜けるシーンから始まります。『幕末太陽傳』と似通った部分があったのでしょうか。

 

福田:そうですね。『幕末太陽傳』のファーストシーンは品川宿から始まります。その場面が相模ホテルという場所で終わっているはず。ホテルのモデルは落語「品川心中」の相模屋っていう遊郭なんですよ。だから今回の撮影に限らず、品川のその辺りをうろうろしてるだけですんごい幸せです。

 

編集:品川一つとっても思い入れが深いんだとわかりますね。

 

福田:川島監督のつながりが大きいです。最初に仕事で大阪に行った時も監督の大阪が舞台になった「貸間あり」のロケ地を見て感慨深かったですもん。

 

編集:ロケ地を愛してそこに向かう人たちのことをロケ地ストっていうんですよ!

 

福田:ロケ場所で「うわっここか!」ってなるのは川島雄三監督の映画と『男女7人夏物語』のさんまさんが住んでたマンションですね。

 

編集:行かれたんですか?

 

福田:大学で上京してきて一番最初に行きました(笑)。あと今もそうなんですが、あの当時奥田瑛二さんのことが大好きだったので、ドラマで歩いていた道を歩いてみようと思ったんです。でも同じようには到底たどり着かなくて、撮影許可とかいろんな事情があったんだと思いました。

 

編集:では、今回品川の撮影許可が出たのはうれしかったのではないですか?

 

福田:そうなんですよ!本当にありがたいんです。よく歓迎してくださったなって。当然ですけど、本作は品川でやりたくて品川じゃなきゃ成立しなかったんですよね。そうすると受け入れてくださる側の方々も、この辺りを必要としているというのが伝わるのかわからないですが、温かみが違いました。

 

編集:ロケの細かい設定の場所を見つけてくださる方もいっぱいいらっしゃると思うんですけど、監督自身が一緒に作品を作りたいと思える製作陣のメンバーはどんな方ですか?

 

福田:提案をしてくれる人がいいです。カメラマンも、カメラで画を撮りたいからカメラマンになっていると思うので。僕、割と長く監督やらせてもらってるんですけど、カット割り一度もしたことないんですよ。

 

編集:えー!本当ですか?

 

福田:本番前の段取りのお芝居をした後、次に割り打ちっていう時間があるんですが、撮影監督がそこで初めて段取りで見た芝居を割っていきます。この時間は僕の場合、基本的に役者さんと遊ぶんです(笑)。

 

編集:なるほど。カット割は撮影部に任せて、監督自身は役者さんとコミュニケーションをとられるということですね。

 

福:僕は、段取りの時に役者さんが持ってきてくださったお芝居を見て、スタッフに割り打ちをしてもらっている間、そのお芝居が正解なのか考えるんですよ。その役者さん達のお芝居が面白くてたまらない場合は、何も考えることがないので役者さんと遊んでるんです。何回か役者さんに怒られたこともありますけどね(笑)

 

「“遊ぶ”=キャストとのコミュニケーション」というユーモア溢れる監督独自の手法も現場スタッフとの信頼関係があってこそ。終始笑顔で生き生きと語ってくださった福田監督からは作品への熱い思いが伝わってきました。『明烏 あけがらす』の面白さは是非劇場でチェック!福田ワールドに引き込まれること間違いなし。

 

 

映画『明烏 あけがらす』
ホストが主役!斬新な笑いのセンスで世の中を魅了!

脚本・監督:福田雄一

出演:菅田将暉、城田優、若葉竜也、吉岡里帆 ほか

5月16日(土)全国ロードショー

(C)2015「明烏」製作委員会

映画『明烏』

 

予告編はこちら▼

 

<iframe width=”560″ height=”315″ src=”https://www.youtube.com/embed/5N-3o6n92nc” frameborder=”0″ allowfullscreen></iframe>

 

 

 

◆ストーリー◆

借金返済で追い詰められた、最下位ホストのナオキ(菅田将暉)と頼りにならない仲間たちの12時間を追ったドタバタコメディ。ナオキは無事に借金を返すことができるのか?!

【PROFILE】 福田雄一監督

★DSC_0053

 

90年に旗揚げした劇団ブラボーカンパニーで座長を務める。放送作家としても活動し、映画「逆境ナイン」(05)や「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」(08)では脚本を担当。監督・脚本を手がけたTVドラマ「33分探偵」シリーズ(08~09)やDVD「THE3名様」シリーズ(05~)で着実にファンを増やし、「大洗にも星はふるなり」(09)で映画監督デビューを果たす。「勇者ヨシヒコ」シリーズ(11~12)など深夜のコメディドラマに定評があり、「ミューズの鏡」と「コドモ警察」(ともに12)は相次いで映画化された。「俺はまだ本気出してないだけ」「HK/変態仮面」(13)といった人気漫画の実写映画化でもメガホンをとる。07年からマギーとの共同脚本・演出のユニット「U-1グランプリ」としても活動する。

この記事をシェアする

©Location Japan. All rights reserve